イスラームは平和を意味します

イスラーム教についてなんですけど、何故イスラーム教と言うのか。

仏教仏陀が始めたから仏教キリスト教イエス・キリストが始めたからキリスト教。では、イスラームは? 昔、日本では回教(新疆ウィグル地区で信仰されていたから)とかマホメット教とか言われていた時期もありましたけど、今ではイスラーム教に統一されていると思います。

イスラーム教は、アラビア語では定冠詞のアルがついてアル・イスラーム الإسلام

سلام サラームは平和、平安を意味します。だから、イスラーム教は平和を愛する宗教です。決してテロとは相容れない正反対のものです。

アラビア語での挨拶は、السلام عليكم (アッサラーム・アレイコム)です。これは、朝から晩まで一日中使います。直訳すると「あなたの上に平安がありますように」と言う意味です。السلام عليكم と言われた人は、وعليكم السلام (ワ・アレイコム・ッサラーム)と返事をします。「あなたの上にも平安がありますように」と言う意味です。

さようならは、مع السلامة(マア・ッサラーマ)これも直訳すると「安全と共に」と言う意味になります。سلامة は安全、無事と言う意味です。

未知のものは怖いです。しかも、間違った理解から誤解が生じている場合、その先入観から受け入れるのが難しくなると思います。今の日本で報道されているイスラーム教に関するものは、アメリカやヨーロッパから入ってくる情報です。テロが多発して憎悪に満ちた偏見から来る報道もあると思います。イスラーム=テロみたいな勝手なイメージが先行していっているのだと思います。

しかし、イスラームを勉強するとそれは大きな間違いであることがわかります。イスラームではテロを正当化することは出来ません。確かにアル・クルアーンコーラン)の中に異教徒と戦えと言う表現があります。でも、それは預言者の時代にマッカの多神教徒から迫害を受けていたから、イスラームの教えを守るために戦ったのです。戦う上でもやりすぎてはいけない。自分たちから攻撃をしかけてはいけないと書いてあります。

ジハード(聖戦と訳されることが多い)と言う言葉をよく聞くと思いますが、これは異教徒に攻撃をすることではなく「イスラームを守るために奮闘努力をすること」です。ですから、戦いを仕掛けられれば応戦することもあるでしょう。でも、それはイスラームを守るためであって、自爆テロなどで、周りに誰がいるかわからない、敬虔なムスリムイスラーム教徒)も巻き添えにしかねない攻撃をすることはあってはならない事なんです。私は爆弾って一番卑劣な行為だと思います。だって、ターゲットが定まらない。たまたま、そこにいた人を巻き添えにする卑劣な行為だと思います。ましてや、イスラーム教やキリスト教ユダヤ教、この一神教は自殺をタブーとしているわけです。自爆テロなんて、もってのほか。それを、ジハードと称し、殉教者になれると教えているISなどはイスラームではありません。でも悲しいかな、戦争が多発しているアラブの国では、ボーンムスリムではあるけれど、イスラームの勉強をしていないので、本当のイスラームを知らない、理解していない人が沢山います。貧しくて教育がされていないこともあるし、そんな時に食事や住居を提供し、安らげる場所があり、イスラームを教えてもらったらどうしますか?それが、彼らの解釈による間違ったイスラームでも信じてしまうでしょう。

イスラームでは人を一人殺したら、その人の命で償うしかないんですよ。人の命の重さはイスラーム教徒も異教徒も同じ。

最近のISはヨーロッパに行った移民の子どもたちも多いと聞きます。ヨーロッパに移住しても白人社会なので、移民には良い生活をするチャンスがなかなかなくて、不満を抱えている若者が多いのも確か。また、イスラームとは関係なく傭兵や外国人部隊などにいた人も多いとか。だからか、最近はアラビア語を話せない戦闘員が多いらしいです。こうなると、イスラームではないでしょ。

本当のイスラームは平和を愛する宗教なのだと言う事を広く知ってもらいたいと切に思います。