介護への理解

今日は私の大好きなお友達の誕生日です。

彼女はこの10年間、ずっとご両親の介護をしています。お父様は既に7年前に他界されてしまわれましたが、お母様はご存命です。お父様は認知症で介護は大変だったそうです。お母様は元々の難病に加え、最近は認知症も少し入っているとのこと。

お父様が亡くなって遺産等の整理が終わってから、介護には休日がないので、お母様から週に一日くらいお休みを、と言うことで以前は土曜日に息抜きと称して私と会っていました。しかし、それも3年位前からお母様が目に見えて弱ってきているので、心配で休息をとる気分になれないと、一日もかかさず実家に行き、介護をしています。彼女は一人娘。他に頼る人がいないし、彼女自身が完璧主義なので、本当に頑張っています。

毎朝、4時半に起床し、自分の家の家事(掃除や洗濯等)を済ませ、ご主人を送り出すと実家に行き、掃除・洗濯・お母様の昼食を作り、入浴の介助などをし、夕食を作り、全てを終えてから帰宅し、更に今度はご主人のために家の家事をしています。以前は、お母様の健康のために散歩もしていましたが、最近は体力的に難しいようです。その他に定期的に病院にも行かなくてはいけないし。お母様(末っ子)のお姉様が亡くなった時も認知症がひどかったために後見人になっていたので、遺産整理等で役所や弁護士さんと打ち合わせしたり、本当に忙しそうだった。でも、全部一人でこねせる凄い人なんです。日々、弱っていく母親を見るのは辛いことだと思うのに、お母様の前では笑顔を絶やさず、楽しそうに介護しているんです。

なのに、彼女のご主人は、彼女が外で働いていないから、収入を得ていないからと言って遊んでいるかのような口ぶりでなじります。専業主婦が収入を得ていないからと言って、働いていないと言うのはどうかと思う。住込みのお手伝いさんを雇ったら、いったい一ヶ月いくらになると思ってるのだろう。毎日ヘルパーさんに頼んだら、いくらになると思ってるのかな。それなのに、自分だけが彼女が土日もいなくて不自由している被害者みたいに「いつまでこんな生活を続けなくてはいけないんだ」とか彼女を責める。「お母様が死ぬまで」とでも言わせたいのだろうか。酷すぎる。それでも彼女はご主人がいて専業主婦させてもらっているから介護が出来るから感謝していると言います。

彼女のお母様、おば様はとても素敵な方です。優しくておっとりしていて、穏やかな人。介護をしている娘に対しても感謝の言葉を口にしていました。ですが、ここ2年はかなり具合が悪いらしくお会いすることが出来ません。彼女は本当にお母様が大好きなので、あと何年介護できるかわからないけれど、悔いのないように全力で介護したいのだと思います。今は気が張っているので、頑張っているけれど、私はもしおば様が亡くなったらどうなるのだろう、と。ピンと張り詰めていた糸が切れてしまった後の彼女が心配です。その時に私は彼女を支えてあげられるだろうか。支えられるだけの人間になっていたいと切に思います。

でも、まだまだ私も大好きなおば様には長生きしてもらいたいと思います。