ハラールフードについて その2

このハラールフードに関してどこまで突き詰めるのかはその人個人で異なります。イスラームには聖職者はいないので、常にアッラー対自分です。だから、厳密に言えば、豚肉を揚げた油でハラールの魚介を揚げてもダメです。そうすると日本では外食はほとんど出来ないかも。中に入っている豚やハムを取り除いて食べてもダメなんです。

その一方で知らないで食べたものは罪にはならない。例えば、外国人が知らないで豚骨ラーメンを食べた場合はセーフ。でも、2回目に豚骨だって知っていて食べたらそれはハラーム。

日本ではハラールミートが手に入りにくいので、オーストラリアやニュージーランド、アメリカ、ブラジルなどのキリスト教国で処理したものは同じ啓典の民で屠殺方法はだいたい同じなのでOKとする人もいます。アルコールも煮切ってアルコール分が蒸発していればOKとしている人もいる。その人の考え方次第なんです。

イスラーム圏ではだいたいどのお肉もハラールだし安心して食べられるけど、そうでない国では難しい。でも、アッラーは寛容だから、ハラールフードに厳密にこだわるあまり食べるものがなくて餓死するくらいだったら、食べて生き延びろと言っています。

私はと言うと、ムスリマになる前は豚肉食べてたし、むしろ黒豚のトンカツ大好きだったし、豚骨ラーメンやチャンポン食べに博多まで行ってたくらい好きだった。でも、今は一切食べない。でも、ハラールミートにはこだわってない。だってそれだと友だちや会社の人たちと食事が出来なくなるから。なるべくお魚や野菜中心にオーダーするけど、シェアする時は皆が気を使って豚肉が入っていないものを頼んでくれるのに、ハラールミートじゃないから食べないとは言えないもの。

日本に住んでいるボーンムスリムの中にはハラールフードに物凄くこだわる人も多くて、ハラールレストラン以外では食事出来ないから外食はしないとか、お菓子やパンなど全ての食べ物も入念に調べてる。それはいい事だと思うけど、その中で普段お祈りとか他のハラールな事はしないのに食事にだけこだわる人が多いのが気になる。だって、礼拝はイスラームの5行の一つだよ。ハラールフードよりも重要ではないのかな〜? 礼拝やラマダーンの断食はしないのにハラールフードにばかりこだわるのは納得いかない。そこまでハラールにこだわるなら礼拝も断食も喜捨もするべきでは?